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園だより 2023年11月号

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死者の月

園長 石堂 昭彦

11月に入り秋が深まり朝夕の寒さが強まってきました。日本の旧暦の11月は、現在の12月にあたります。12月は、霜が降りる時期なので、霜が降る月という意味の「霜降月(しもふりつき)」が略され、「霜月(しもつき)」となったのが一般的に言われる11月の和名です。

カトリック教会では、11月を「死者の月」と呼びます。「死者の月」というとちょっと怖い感じがしますので「死者の月」のことを書きたいと思います。

日本では「死者の月」と言っていますが、この表現はヨーロッパやアメリカでは使われず「霊魂の月」または「魂の月」という言い方をします。この表現をすることで「死」は終わりではなく新しい始まりであり、「死」の後には肉体を離れた「永遠の生命」があるということ示しています。

11月1日を「諸聖人の祭日」として祝います。聖人とは、イエスさまへの信仰を持って生きてこられ、教会の中ですばらしいことをした人、皆さんのよく知っているマリアさま、ヨセフさま、イエスさまのお弟子さんたち、そのほか神さまから選ばれた方を聖人と呼んでいます。この日には、特定の聖人だけではなく、すべての聖人のお祝いします。

諸聖人の祭日を祝った翌日の11月2日を「死者の日」として記念し、すべての死者の魂のために祈りを捧げる日です。

現在の「死者の日」の起源は、998年にフランスのベネディクト会・クリューニー修道院において、この日を帰天したすべての信徒のための記念日と定めたことにあります。そして、この習慣は徐々に世界中の教会へと広まっていきました。これらのことから11月が「死者の月」と言われる所以です。みなさんも11月には、ご先祖さまのことを思い起こしてみてはどうでしょうか。

話は変わりますが、幼稚園では今、勤労感謝の日に向けて、お友だちみんなで訪問する事業所へのプレゼントを作っています。Aさん、Bさん、Cさんそれぞれが自分たちにできる精一杯の力を使ってのプレゼント作りです。このプレゼントには、一生懸命働いてくださる方々へ感謝の気持ち、そしてありがとうという気持ちが込められています。いつまでもこの感謝とありがとうの気持ちを持ち続けることができるように成長してもらいたいと思います。

光陰矢の如しといいますが、いよいよ今年も残すところ2か月余りとなりました。今月は、七五三、持久走大会などの行事、そしてクリスマス会の準備が始まり、お友だちも保護者の方々もたいへんだとは思いますが、この11月をみんなで楽しく過ごしていきましょう。

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